2021年10月中旬、スイスから日本へ一時帰国しました。
日本人の私と1歳の息子、スイス人夫の渡航に際して必要だった書類、事前にした手続きを記していきます。
- 日本入国に必要な書類と準備
- スイス在住者がドイツでPCR検査
- 陰性証明書に医師のサインと印影は必要か
- 赤ちゃん(1歳児)の陰性証明
- 赤ちゃんの空港での検査方法
- 外国人夫のビザ取得から渡航
- 成田空港での所要時間
※入国手続きは日々変わっているので、その都度最新の情報をご確認ください。
【日本人】一時帰国で必要な書類と事前にするべきこと
日本の水際対策が強化されている中、日本人であっても帰国するのにはなかなか気合いが必要です。
航空券とパスポートに加えて、
渡航前に必要な書類と準備は以下の通り。
- 出国前72時間以内の検査証明書
- 誓約書
- ワクチン接種証明書の「写し」
- 質問票
- アプリのダウンロードと登録
航空券とパスポートだけで帰れていた時代が懐かしいですねぇ…。
出国前72時間以内の検査証明書
出国前72時間以内にコロナの検査をし、陰性証明を発行します。
これが要となるのですが、有効な検査証明書でないと日本に上陸することができないのです。たとえ日本人であっても…。
とても重要な書類となりますので、
検査方法、記載事項については、必ず事前に厚生労働省のHPより確認をしてください。
基本的には検査場所にて所定のフォーマットに検査結果を記入してもらいますが、難しい場合には任意のフォーマットでも可能とのこと。
任意のフォーマットに何か不備があったら…と思うと背筋が凍るので、所定のフォーマットに記入してもらえる場所を探した方が確実かもしれません。
その他の書類は忘れてしまってもどうにかなりますが、陰性証明だけは忘れないように携帯していきましょう。
誓約書
入国時に、書類にて誓約書の提出をします。
▶︎厚生労働省のこちらのページの一番下のリンクより印刷ができます。
事前に印刷をして記入をしておくと楽です。
が、
別の用紙の誓約書が飛行機内で配られ、事前に用意した書類は不要となりました。
(事前に用意した書類は日本語、飛行機で配られたのは英語表記で形式が違いました。)
用意しておくに越したことはないのですが、忘れてしまってもなんとかなる物ではあります。
ワクチン接種証明書の写し
有効なワクチンを接種している場合には、ワクチン接種証明書の写しを入国時の検疫所で提出することによって、
- 隔離条件の変更(宿泊施設での3日間の待機免除)
- 自主隔離期間の短縮(14日間から10日間へ短縮)
となります。
と言っても、ワクチンを接種していない子供は対象外、
自主隔離期間短縮は10日目に再度検査をして提出する必要があるので、恩恵は少ないです。
3日間のホテル隔離対象国の方は、気持ち楽になるかもしれません。
ワクチン接種証明書を提出の際には、原本でなくコピーしたものを提出することをお忘れなく。
▶︎詳しくは、こちらのページにてご確認ください。
質問票
WEBにて事前に質問票の入力を済ませます。
▶︎こちらのページをご確認ください。
WEBページの案内に沿って入力していくだけなので、簡単です。
入力後に表示されるQRコードのスクリーンショットを撮って、保存しておいてください。
空港にて、QRをかざす場面が2度ありました。
この質問票は、子供の分も必要です。
私は1歳の息子分の入力を忘れていたので、成田空港到着後に入力することになりました。
アプリのダウンロードと登録
事前にインストールすべきアプリは以下の3つ。
- My SOS
- COCOA
- Google Maps
My SOSは、位置情報と健康状態の共有に必要で、入国後の隔離期間に毎日使うものです。このアプリを通して対人とAIからのテレビ電話がかかってきます。
また、My SOSはインストール後にアカウントの登録が必要です。
事前に情報を入力することで、入国の際の手続きもスムーズに行われるため、忘れずに設定をしておきましょう。
COCOAは接触確認アプリで、コロナ陽性者と接触があった場合に通知が来るそうです。(出番は少なめ。)
位置情報の共有等があるので、Google Mapをダウンロードしていない方は、こちらも事前にダウンロードしておきましょう。
▶︎詳しくは、こちらのページからご確認ください。
アプリの確認や設定は、空港で行われます。
スマートフォンを所有をしてない方は、空港でのレンタルが必要となります。
スイス在住者がドイツでPCR検査
私はスイス在住ですが、隣町のドイツにてPCR検査を受けました。
理由は検査費が半額なことと、スイスの空港(確実に書類に記入してくれる)に二度行くよりも隣町の方が交通の便が良いからです。
事前に検査場へ問い合わせをし、書類にも記入もできるとのことだったのですが…当日行ってみると、
書類については何にも聞いてないな〜
うわぁ出た…ここに来て海外あるある…。渡航を直前に控えて焦る私は、とにかく記入して欲しいと懇願。
途中までは記入してくれたものの
僕は医者じゃないから医者のサインとスタンプの欄は記入できないよ。
と、そこは譲ってくれませんでした。
(そりゃあそうだよね。)
結果が出たらどこかお医者さんに行って記入してもらってね〜!(紹介はできません。)
どこかってどこ…この適当さが怖い。笑
お金も事前に払っているし、ひとまずPCR検査を終えて帰宅。
前もって確認した際に、書類に記入ができると言っていた担当者に連絡をすると、
おかしいな〜。そしたら、フランクフルトの空港に行ってみて!そこなら書いてくれるから。
いや、片道4時間かかるゾ?
その後も埒が明かない会話が続いたので、怒りの感情は諦めに変わっていきました。
(ここで、スイスでPCR検査を受けなかったことを一度後悔する。)
気を取り直してネットで色々調べてみると、厚生労働省のHPに以下のような文面を見つけました。
医師名が記載されていない場合、無効となりますか。
医師名については、以下の国・地域で発行されたものについては、記載が無い場合でも有効な検査証明書とみなしています。
エスワティニ、セーシェル共和国、チリ、ドイツ、ブルキナファソ、ブルンジ、米国、南アフリカ共和国、レソト、ジャマイカ
※この他、医療機関・医師名・印影については、必ずしも各国で取得できない事情があることから、検疫官の判断により、有効な証明をみなすことがあります。
https://www.mhlw.go.jp/content/000825073.pdf
ここにドイツが入っていますが、医師名と印影が無いものでも有効なのかがわからないことと、
「検疫官の判断により、有効な証明とみなすことがあります。」と恐ろしいことが書いてあります。その判断方法とは…。
在ドイツ日本大使館に問い合わせると、厚生労働省に問い合わせた方が良いとのことで、
厚生労働省の問い合わせ窓口へ確認の電話をしました。結果は、ドイツで発行したものであれば、医師名と印影がなくてもOKとのことで一安心。
医師名と印影がいらないのであれば、この手書きのフォーマットを自分で記入できちゃうじゃん…
という疑問を抱えながら、記入してもらったフォーマットと、念のためEメールで送られてきた検査結果を印刷していきました。
→検査結果にはパスポートナンバー等、必要な情報入っていたので別のフォーマットとして扱ってもらえそうなものでした。
ケチらずに確実なスイスの空港で受けていれば…。と一時は半泣きになりながらも、問題なく陰性証明を取得ができました。
何か不安なことがあれば、以下の連絡先へ問い合わせてみるのも良いかもしれません。
<厚生労働省新型コロナウイルス感染症相談窓口(検疫の強化)>
日本国内から:0120-565-653
海外から:+81-3-3595-2176
赤ちゃんのPCR検査陰性証明は必要か
赤ちゃん(乳児)の陰性証明についても、かなり調べ、厚生労働省や大使館に連絡をしました。
かなり、曖昧なんですよねぇ…。
あるに越したことはないとわかりつつ、
- 子供を検査の場に連れていきたくない
- 子供の検査してくれる場所を探すのが面倒
- その分お金もかかる
正直、なくていいならない方が楽ですよね…。
厚生労働省のHPでは、6歳未満の子供についてこのように記してあります。
子供も検査証明が必要となりますか。
子供も検査証明書を取得するようにお願いしています。
https://www.mhlw.go.jp/content/000825073.pdf
ただし、多数の国において、当該国の制度として未就学の子供には検査を実施していないことも勘案し、検疫においては、個別の事情をお伺いした上で、同居する親等の監護者に帯同して入国する未就学(概ね6歳未満)の子供であって、当該監護者が陰性の証明書を所持している場合には、子供が検査証明書を所持していなくてもよいと取り扱うこととしています。
結果として、赤ちゃん*の陰性証明書は必要ありませんでした。
成田空港で書類を確認される際にも、
お子さんの陰性証明書はありますか?
ありません
わかりました〜
という感じで、特に理由などを聞かれることはなく、流れ作業でした。
*渡航時、息子は1歳1ヶ月です。
【外国人配偶者】一時帰国で必要なビザの申請方法
ここからは、配偶者であるスイス人の夫に必要な手続きについてです。
通常であれば、スイス国籍であれば観光訪問時にビザは不要ですが、現在は短期の滞在であってもビザが必須です。
ビザの申請は、在スイス日本大使館での手続きとなります。
※ビザの他に必要な書類とアプリは、日本人と同じです。
ビザ申請に必要な書類
ビザ申請に必要な書類は以下の9つ。
- ビザ申請書
- パスポート用写真 1枚
- パスポート
- 査証申請の理由書(渡航の理由)
- 滞在予定表
- フライトスケジュール
- 戸籍謄本(発行から3ヶ月以内)
- 日本滞在中の経費の支弁能力を証明する書類(銀行口座明細書直近3ヶ月分もしくは給与明細直近3ヶ月分)
- 日本入国後14日間の自主待機期間の待機場所と空港からの移動手段を説明する手紙
以上の書類を持って、申請者本人が在スイス日本大使館の窓口で申請します。(郵送不可、現在は事前予約必須。)
1.ビザの申請書
ビザの申請書は、こちらからダウンロードできます。
4.査証申請の理由書と9.自主隔離について
4.の査証申請の理由書と、9の入国後の自主待機と空港からの移動についての説明は、1枚の用紙にまとめて提出しました。
日本語でも英語でも可能なようですが、今回は日本語にて作成。必要な情報を簡易的にまとめただけです。
5.滞在予定表
こちらからダウンロードができます。
6.フライトスケジュール
あくまで予定で良いようなので、予約予定の航空券情報を印刷して提出。
7.戸籍謄本
在外日本人にとって、かなりハードルの高い「発行から3ヶ月以内の戸籍謄本」。
外国から取得することができないので、日本に住む家族などにお願いをして送ってもらうしか方法がありません。
これさえ取得してしまえば、あとはトントン拍子で物事が進んでいきます。
申請から発行までの期間と料金
ビザの申請から受け取りまでは、1週間〜2週間です。
余裕を持って準備と申請をしておく方が良さそうですね。
特に戸籍謄本はすぐに手に入るものでもないので、申請予定の
査証手数料はCHF27。支払いは現金のみです。
成田空港での所要時間
スイス・チューリッヒ〜東京・成田間の飛行機はガラガラだったため、かなり快適なフライトになりました。
▼お子様連れの飛行機におすすめです。足元にクッションを置くことで、フラットシートのようになります。
追記:緊急時の脱出妨げのため、航空会社によってはエアクッションの使用を禁止していることがあるそうです。事前にご利用の航空会社にお問い合わせいただくと安心です。
飛行機を降りてから
飛行機を降りてから少し歩き、降りた順に椅子に座って順番待ち。
椅子に座っている時間が一番長かったように感じました。
待っている間に、スタッフの方が書類をチェックしてまとめてくれます。
順番が来ると、流れに身をまかせながら、様々なポイントで書類やアプリのチェックなどを済ませていきます。案内をしてくれるので迷うことはありません。
空港でのコロナ検査
大人の検査は、唾液での検査になります。鼻からの検査よりもいくらか楽です。
気になっていたのは、赤ちゃん(乳児)の検査方法。
2020年12月に帰国した際には、赤ちゃん(当時3ヶ月)は鼻からの検査のみ。
親が体を抑えて、鼻に突っ込まれ泣き叫ぶ我が子を見るのはなかなか胸が痛いものです…。
今回は、唾液採取できるのであれば、赤ちゃんも唾液検査OKとのことだったので、いざチャレンジ!!
規定の量より少し少なくても大丈夫ですよ〜とのことで、あっという間に溜まっていきました。
検査が終わると、所定の場所で待機し、番号が呼ばれて検査結果をもらいます。そこでの待ち時間は30分前後。
前回は検査結果の待ち時間が約3時間という、地獄のような時間だったので、今回の30分はあっという間に過ぎていきました。
所要時間
飛行機が到着してから出口を出るまでにかかった時間はトータルで約2時間半!
沢山のプロセスを踏みながらなので、そこまで長く感じませんでした。
同じ時期に羽田空港に着いた友人は、1時間で出ることができたようなので、羽田空港の方が空いているのかも…と思ったり。(運が良かった可能性もあります。)
ここから自粛隔離生活が始まりますが、また別の記事にしていきたいと思います。
おわりに
コロナ禍での一時帰国は簡単ではありませんが、事前にできることを少しずつやっておくと、直前のストレスは軽減します。
準備や手続きが面倒なのは確かですが、通常時よりも飛行機が空いていることは一つのメリットかもしれません。
手続きを乗り越えて、日本で素敵な時間を過ごせますように。