スイスでの新型コロナウイルスの現状

スイス生活

アジアだけでなく、ヨーロッパでも感染が拡大してきている新型コロナウイルス。
スイス政府の対応、マスク、差別等、スイスでの現状を伝えてきます。

2020年3月1日現在で、スイスのコロナウイルス感染者数は22人。
感染者は日々増加しており、隣国であるフランス・ドイツ・イタリア・オーストリアでも新型コロナウイルス患者が複数確認されています。特にイタリアではここ最近で患者数が激増し、現在では1,000名以上もの感染者が確認されている厳しい状況です。
そんなイタリアの中でも、特に感染者が多いのがイタリア北部ミラノ周辺です。ミラノはスイスの目と鼻の先であり、スイスではミラノを訪れた方を中心に感染が確認されています。スイスで初の新型コロナウイルス感染者(ティチーノ州在住の70歳男性)が発表されたのは、2月25日です。この方も2月15日にイタリア・ミラノ近郊のイベントに参加されたとのことです。

スイスでの対応

スイスではスイス航空が3月28日までの中国本土発着フライトを見合わせており、香港発着便を減便しています。
また、2月28日には1,000人以上の規模のイベントが禁止となる措置が発表されました。

私の住むバーゼルでは3月2日〜3月4日の期間に「バーズラー・ファスナハト(Basler Fasnacht)」が開催される予定でしたが、バーゼル・シュタット準州でも感染者が確認されたため、開催が中止となる運びとなりました。スイス国内各州で行われているファスナハトの中でも、バーゼルで行われるファスナハトの規模は国内最大級なため、落胆の声を多く耳にします。なお、このお祭りが中止となるのは約100年前に起こったスペインかぜ以来とのことです。本来であれば、春を迎えるこのお祭りで1万人以上の人が仮装をし、パレードが行われ、街が最も賑わうイベントの予定でした。

その他、スイス国内各州ごとに新型コロナウイルスに関するホームページが用意されており、スイス国内電話相談には24時間、365日対応してくれています。

スイス在住の日本人向けに、定期的に在スイス日本大使館より現在の状況を知らせるメールが届きます。現在の状況、情報、新型コロナウイルスに関する問い合わせ先等がこと細かに記載されています。ドイツ語で流れるラジオやテレビのニュースを聞いてもわからないことが多いので、日本大使館からの日本語でのメールはとても助かり、安心させてくれます。以下、メールの一部です。

マスクの入手状況

日本同様、スイス全体でマスクの購入が困難となっています。イタリアでの新型コロナウイルス感染者激増を受けて、スイスで感染者が確認される前から品薄となり、購入ができなくなりました。私がオンラインで確認をしていたところ、2月21日まであった在庫が2月24日の時点で全てsold outとなりました。この時点で、近くのドラッグストアやホームセンターでも売り切れ、その他問い合わせた先はどこも売り切れ状態でした。また、スイスの周辺諸国に住む友人も、マスクが入手困難と連絡がありました。
しかしながら、私の住むスイス・バーゼルの街では一度もマスクをしている人を見かけたことがありません。ヨーロッパではマスクをする文化がないので、マスクをしていると大きな病気にかかっている等の目で見られてしまいます。スイスでも新型コロナウイルス患者が増えてきてる現状で、マスクを付けたい気持ちがありますが、できません・・。
しかし今後、患者が増えるにつれてそういった習慣も変わってくるかもしれません。

なお、アルコールジェルもマスク同様に入手が難しく、スーパーやドラッグストアではごそっと売り切れています。

差別について

ヨーロッパでコロナウイルスに対するアジア人差別が広がっているとニュースになっていました。
私はその情報を聞いてから人の目が気になるようになり、バスや電車に乗るときには、避けられてないかな・・と内心気になったりしています。私は通学で45分、バスとトラム(たまに電車)を利用しますが、今まで通学経路でアジア人を見かけたことはありません。それくらいアジア人に対して馴染みもないと考えられるので、アジア人の私はすぐに目に付くかと思います。
幸いにも、今のところ街中で差別を受けたことはありません。電車やバスを待っていると、ドアを開けて譲ってくれる優しい人も多く、電車で座っていると隣に座っていいか聞いてくれるくらいです。

最近ではカフェや電車で、必ずと言っていいほどコロナウイルスの話をしているのを耳にするようになりました。連日ニュースでも取り上げられ、スイスでも感染が拡大しているので当たり前かもしれませんね。

しかし、そんなスイスで初めて差別に遭いました。差別にあったのはスイス人(ヨーロッパ人)からではなく、外国人の集まる語学学校内です。
普段授業を受けている校舎とは別の校舎へ行く用事があった時のことですが、用を済ませて学校を出ようとした出口に中東系の男性3人が溜まっていました。(一括りに人種を特定するのも申し訳ないのですが・・。) その間を通り抜けた後に「コロナコロナ〜コロナウイルス〜」と言われてびっくりしました。明日は我が身と思っていたものの、実際に言われるとどうしたらいいかわからず、振り向かずに帰路へ向かいました。こんなときにどのように反応すべきかは正解がわかりません。
下手な言動を起こして何かに巻き込まれるのも怖いです。何を言われても気にしないくらいの強いハートが必要ですが、実際自分がその状況に置かれると、動揺してしまったのが事実です。

アジアのものと思っていた新型コロナウイルスがヨーロッパに広がり、スイスでは慌て出す人が多く見られます。悪気はなくてもアジア人=ウイルスを持っているんではないかという概念の拭えない人も多くおり、これからは嫌悪感を示されることもあるかもしれません。

おわりに

スイスでは始まったばかりの新型コロナウイルスの感染。これ以上感染が広がらないことを心から願いますが、陸続きのヨーロッパでは観光だけでなく、隣国から仕事で毎日人がやってくる状況です。感染が確認されている地域、されていない地域に関係なく、まずは自分のできる基本的な予防法から、自分の身を守ることが大切です。

現在スイスでは、積極的に検査をし、政府の対応がとても早いです。事前に新型コロナウイルスがやってくることを想定しながら準備もなされ、医療レベルも高いので、安心できる国の一つと感じます。
しかし、残念ながらスイス全体で感染が確認されており、感染の疑い者数も500人以上にのぼります。主要都市全てで感染確認されていて、観光するにはリスクが伴います。これからスイスを訪れる予定の方は、少し落ち着いてからの旅行をオススメします。

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