スイス生活が始まって考えたいのが「運転免許証の書き換え」です。
日本の免許証からスイスの免許証への書き換えは、基本的には試験等がないため、スイスに長期滞在予定の方には早めの手続きをおすすめします。
本記事では、日本の免許証をスイスの運転免許証へ書き換えをした当時の情報と2024年最新の情報を交えながら解説してしていきます。
※お住まいの地域によって手続きが異なることがあります。私が取得したバーゼル・ラント準州の一例として参考にしてみてください。
日本の免許証でスイス国内を運転
スイス入国後1年以内は、日本の運転免許でスイス国内の運転が可能です。そのため、滞在期間が1年未満の方はスイスの免許証に書き換える必要がないでしょう。
日本の免許証でスイス国内を運転する場合には、日本の運転免許証の翻訳として、国際運転免許証等を携行しておくことをおすすめします。
国際免許証は運転免許試験場や運転免許センターで取得できます。
さて、問題は1年以上滞在する予定の方についてです。
私は国際結婚で移住してきているため、スイスの免許証が必要でした。
ここで注意したいのが、
日本の運転免許証からスイスの運転免許証への書き換えは、基本的にはスイスに移住してから1年以内の手続きが必要となっています。
この期間を超えてしまうと、別の手続きが発生する場合があるので、移住したらまず免許証の書き換えを行うのがベターです。
免許証書き換えまでに必要な手順
日本の運転免許証をスイスの運転免許証に書き換えるにあたり、私が行った手順は以下です。
在スイス日本大使館にて
眼科やメガネ屋で
郵送する
郵送で送られてくる
手順自体は多くなく、スムーズにスイスの運転免許へ書き換えることができました。
2024年現在は、書き換え手続きには1ヶ月以上時間を要する可能性があることをアナウンスされています。余裕を持って申請することが大切です。
①日本の運転免許抜粋証明取得(翻訳取得)
州によって異なりますが、日本の運転免許の翻訳が必要なことがあります。
私は翻訳を添付せずに手続きを進めていたところ、免許が返却されて振り出しへ戻りました。

郵送で日本の免許が送り返されてびっくりした!(盗まれたら大変だ…)
在スイス日本大使館へ運転免許証抜粋証明の申請
まず、ベルンにある在スイス日本大使館にて日本の運転免許証抜粋証明(翻訳)の取得申請を行います。
申請は、
- 来館(予約が必要)
- 郵送
の2つの申請方法から選べます。
大使館に郵送する書類は以下の通り。郵送の際には紛失を防ぐために証明証のコピーを送ることとなっています。
- 証明書発給申請書
- 日本国旅券のコピー
- スイス滞在許可証のコピー (両面)
- 有効な日本の運転免許証のコピー(両面)
- 郵送同意書
出典:在スイス日本大使館HP
以上の書類を送付します。
郵送書類については在スイス日本大使館HPに記載があるので、こちらのページをご確認ください。
運転免許証抜粋証明の受け取り
受け取りは、在スイス日本大使館(もしくは出張所)へ直接取りに行く必要があります。
事前に郵便申請同意書に受領予定日を記載し、予定日の前日に大使館へ電話で確認をします。
受け取りの際は、以下の書類と手数料が必要です。
- 申請者の旅券
- 滞在許可証
- 日本の運転免許証
- 手数料
出典:在スイス日本大使館HP
2024年11月現在の自動車運転免許証の抜粋証明の発行手数料はCHF14です。
以上の手順で、無事に運転免許抜粋証明を受け取ることができました。
②視力検査
次に視力検査を行います。
視力検査は、眼科やメガネ屋などで行えます。



メガネ屋の方が安そう!
私は近所のメガネ屋で検査を行いました。
検査費は約20CHF。担当の方が機械で検査をしてくれました。
日本では「C」の空いている方向を指していくのが一般的ですが、スイス(私が受けたところ)ではアルファベットがずらりと並べてあって、左から順に読み上げていく方式でした。
視力は片目で0.5見えていれば問題ないとのことです。
所定の書類に検査結果を記入してもらい、検査終了です。
※検査結果を記入してもらう書類は自身で持ち込みが必要なので、事前にお住まいのカントンのHPからダウンロードして行ってください。
私が検査を行ったメガネ屋は「視力検査には事前予約不要」とのでしたが、店舗により異なると思うので、時間に余裕のない方は事前に確認していく方が良いかもしれません。
③書類提出
全ての書類が揃ったところで、近くのゲマインデへ書類の提出をします。
お住まいの地域によって必要書類や提出場所が変わる可能性があるので、事前にHPでの確認をしてみてください。
- 日本の運転免許証抜粋証明
- 証明写真
- 視力検査結果
- 手数料(CHF5 ※申請当時)
以上が揃った時点で提出をしました。手続きは役所の方が全てやってくれるので安心です。
ここで、日本の運転免許証原本も預けることになるので、コピー等が必要であれば事前に取っておくと良いかもしれません。
地域によっては日本の免許証の返却がされないケースがあるそうなので、返却が必要ということを事前に伝えておくのが良いかと思います。
スイスの運転免許証受け取り
書類提出後、郵送にてスイスの運転免許証を受け取ります。



免許証がポストに入っているのはちょっと不安…!
翻訳を土曜日に郵送で提出してから(翻訳書類を後から送付したため)、スイスの運転免許証受け取ったのが4日後の水曜日。
土日はお休みだったことも考慮して、ものすごく迅速に発行してくれました。日本同様、スイスの仕事の速さに脱帽です。
運転免許証と一緒に支払い伝票が同封されているので、期日までに支払いを済ませます。(後払い)
私は日本にて普通自動車免許と普通自動二輪免許を取得しているのですが、スイスの運転免許証にも同様の記載がありました。
おわりに
私の場合は不足書類(翻訳)が発生したため、余分に時間がかかってしまいましたが、事前に全ての書類さえ用意できていれば簡単に運転免許証の書き換えができます。
スイスの運転免許証は何らかの変更がない限りは更新の必要がないため、一度取得してしまえば安心です。一方で、日本の免許証は日本での更新が必要になります。
スイスの免許証への書き換えは、必要な書類や手続きの流れを理解し、余裕を持って申請を行ってください。

