スイスでは幼稚園から義務教育となりますが、生まれてから幼稚園入園までの過ごし方はそれぞれです。
一般的な過ごし方やそれぞれの料金、保育園の利用状況、スイスで主流な遊びグループ「Speilgruppe」など、
スイスで”生まれてから幼稚園に入園するまで”の子供の過ごし方について説明していきます。
スイスで生まれてから幼稚園まで
幼稚園に入るまでの選択肢
スイスでは、幼稚園に入るまで主に以下のいずれかで過ごします。
- Spielgruppe(遊びグループ)
- Kita(保育所)
- 自宅保育
保育所
保育所(Kita/Kinderkrippen)は3ヶ月頃の赤ちゃんから受け入れをしていて、幼稚園が始まる前まで通うことができます。
基本的には日本の保育園のように終日預かってくれますが、受け入れ日数や時間は保育所によって変わるため、希望に合うかどうかは保育所に問い合わせる必要があります。
気になる料金ですが、スイスの保育料は日本に比べてかなり高額。
保育所や自治体によって異なりますが、一般的に月にCHF2,000〜3,000(日本円で約34万円〜51万)で、近隣の保育所数カ所に問い合わせた際にもその範囲内でした。
「スイスはお給料が良いからね〜」
なんて声が飛んで来そうですが、スイスで働く人にとっても高いと感じるようです。
保育所の月額費はスイスの平均月収の1/3〜半分に相当する
スイスでは共働き家庭が多いため、高額であっても保育所を利用したり、近くに両親が暮らしている場合は子供の面倒を見てもらうケースも多いです。
おじいちゃんおばあちゃんが孫の面倒を見ている姿をよく目にする!
自宅保育
州や子供の状況によって異なりますが、満4歳の子供が幼稚園に通い始めます。そのため、最低でも4年間は自宅保育の時間となるわけです。
冒頭で、Spielgruppeと自宅保育を選択肢として分けましたが、Spielgruppeは通常週に2〜3日、1日3時間程度なので、自宅保育と同等の選択肢となる部分もあります。
私の息子は8月生まれで幼稚園の入園も8月なので、ほぼ丸5年間自宅保育(&Spielgruppe)です。
貴重な時間とわかっていても長いと感じてしまうことも…
義務教育が始まる前までに、日本への一時帰国をゆっくり楽しまなければとも思っています。
また、薄暗いくて長い冬のスイスでは行き場がかなり狭まるため、だいぶ気合いが必要です。(スイスに限らず同じような環境の方、一緒に頑張りましょう!!)
ベビーシッター
スイスにもベビーシッターはいて、最近はインターネットなどからも検索することができます。
料金は1時間あたりCHF25〜30(4,250〜5,100円)が一般的。
円安のため、日本円換算するとものすごい金額ですね。。
そして驚くことに(州によって異なる場合がありますが)、スイスでは13歳からベビーシッターとして働くことができます。
13歳以上であれば誰でも良いわけではなく、しっかりと講習を受けたベビーシッターのみが働けます。
若いベビーシッターはインターネットからではなく、専門の機関に問い合わせる必要がありますが、料金はCHF10前後とリーズナブルです。
若くてもしっかりしている子が多いですが、あまりに若すぎるとむしろ親のように心配になってしまう気持ちが働きそうです。
子供がある程度大きくなって家や近所で少し遊んでもらう分には助かるかもしれません。
スイスの幼稚園は何歳から
スイスの幼稚園(Kindergarten)は、満4歳の時点で入園することが一般的で、入学は8月です。
しかし、これは地域や州によって異なる制度があるため、確認が必要です。
日本の幼稚園と異なる点として、
- 子供の成長が緩やかであれば1学年後に入園させる
- 1学年早く入園させる
- 幼稚園を1年延長(2年→3年)
など、子供の成長に合わせて柔軟な対応をしてくれるところが多いです。
私が近所の幼稚園に問い合わせた際には、一般的には7月30日生まれまでで1学年の区切りだが、8月15日までの子供は前の学年に入ることができる。と言われました。
Spielgruppeについて
スイスでは幼稚園に入るまでの多く子供がSpielgruppe(シュピールグルッペ/遊びグループ)に通い、年齢は2歳半頃から通えるところが多いです。
料金も比較的安く、子供にとって同年代のお友達と遊べる貴重な機会となったり、親にとってもちょっとした息抜きになります。
一般的にはドイツ語で行うSpielgruppeが主ですが、スイス国内には様々な言語のSpielgruppeが存在し、多くはありませんが地域によっては日本語のSpielgruppeもあります。
Spielgruppeではどんなことをするの
専門教育を受けた先生たちの指導のもと、他の子供と一緒に遊んだり、工作、歌や踊りをします。
時間は午前中の3時間程度行うところが多いですが、これはSpielgruppeによって異なります。
また、場所によっては毎週森に連れて行ってくれる「Waldspielgruppe」と言うものがあります。季節問わず、余程の雨でない限り決行しています。
スイスならではの良い経験ができそう!
息子にもWaldspielgruppeを経験して欲しかったのですが、集合場所が家から大人の足で徒歩30分(バスや電車で行けない場所)で、送り迎えが難しいと考えたために諦めました。
息子の通うSpielgruppeではさまざまな物を作ってきます。
季節ごとの飾りや、クリスマスには特別クラスが設けられて何点も持って帰ってきたり、楽しんでいる様子です。
▼クリスマスの時期にはお菓子作りも。ド派手な色が海外を感じます。笑
室内ではおままごと、車、ブロック、パズルなど、おもちゃを使った遊びやお絵描きなどをしていて、暖かい季節には庭で遊んだりもしています。
Sipelgruppeが終わる頃にはみんなで歌を数曲歌って、親に引き渡しをしています。
Spielgruppeの料金
Speilgruppeや内容によって料金が異なりますが、私の息子の通うSpielguppeは以下の通りです。
週に2回:CHF140/月
森のクラス週に1回:CHF150/月
別の州では倍の料金の場所もあると伺いました。。地域によって差がありそうです。
1日3時間程度なので、日本に比べると高額ですが、スイスの保育所と比較するとかなりリーズナブルなことがわかります。
上記の料金は親が支払う金額で、その他の費用は自治体が負担してくれているようです。
また、スイスは休暇も多いため、Spielgruppeが月の半分しかない月も何回かあります。
息子の通うところは、休みがあろうがなかろうが同じ金額なので、休みがない月の方がありがたみが増します。
ちなみに7月は丸々1ヶ月お休み(夏休み)となり、この月は支払いが発生していません。
Spielgruppeの持ち物
私の息子が通うSpielgruppeでは、室内履きを持って行って保管してもらっています。
毎日持っていく持ち物は、
- 必要であればおむつ(2-3枚程度)
- 着替え(1回分)
だけです。
息子のリュックに入れて持たせています。
▼友人から出産祝いでもらったノースフェイスの可愛いリュックを愛用
8リットルのリュックは3歳児にちょうど良い大きさで、毎日使用しています。胸ベルトがついているのでずり落ちないものお気に入りポイントです。
▼色違いです。
おやつ(フルーツなど)は先生たちが用意してくれていて、毎回フルーツを食べるおやつタイムがあります。また、誕生日の子供はケーキなどを持参するので、特別な日にはそう言ったものもいただいているようです。
※Spielgruppeによっては飲み物やおやつを持参するところもあります。
家から近いこともあり、Spielgruppeに行く際はかなり身軽です。
息子はスクーターかストライダーで通ってる
おわりに:スイスの子供は親と過ごす時間が長い
スイスでは生まれてから幼稚園まで、親や家族と過ごす時間が多いです。
気軽に利用できるSpielgruppeなどを利用して、子供のコミュニティの場を広げてあげることは良い選択肢の1つとなっています。
海外(スイス)子育てについて久々の更新となりましたが、ありがたいことにDMなどから質問をいただくことがあります。自分の経験に基づいて、子育てについても少しづつ情報シェアをできたらなと考えています。いつも見てくださってありがとうございます!