スイスへ移住するとき、多くの人が一度は考えるのが「海外送金」です。
移住時にはまとまったお金を動かす場面があり、送金方法によっては想像以上に手数料がかかってしまうこともあります。さらに移住後も、日本円の管理や一時的な資金移動など、日本とスイスの間でお金を動かす機会は意外と続きます。
海外送金には手数料や為替コストがかかるため、利用するサービスによってはその差が数万円になることも…。そのため、事前に仕組みを理解しておくことが大切です。
本記事では、私が実際に利用している「Wise」と銀行送金の違いを整理しながら、それぞれの特徴やコストの違いをわかりやすく解説していきます。
MIZU海外生活では、送金の選択肢としてWiseを知っておくと安心です。
※Wiseの詳細を先に確認したい方は、公式サイトも参考にしてみてください。
日本とスイス間で海外送金する主な方法


スイスと日本の間でお金を動かす方法はいくつかありますが、主な選択肢は以下の2つです。
- 銀行口座間での海外送金
- 国際送金サービス(Wiseなど)の利用
それぞれの特徴を見ていきましょう。
①銀行送金(スイスの銀行⇔日本の銀行)
もっともイメージしやすい方法が、スイスの銀行口座と日本の銀行口座間で直接やりとりする海外送金かと思います。
銀行で海外送金するメリット
- 信頼性が高い
- 対面サポートがある
- 高額送金でも安心感がある
初めての海外送金やまとまった金額を送る場合、「銀行なら安心」と感じる方も多いでしょう。
銀行で海外送金するデメリット
- 送金手数料が高め
- 中継銀行手数料が発生することがある
- 為替レートに上乗せがある
手数料は明確に見えますが、実際には「為替レートの差」でコストが膨らむケースもあります。金額が大きいほど注意が必要です。
②Wise(旧:TransferWise)
近年、多くの海外在住者が利用している国際送金サービス「Wise(ワイズ)」。
Wiseは世界で1,500万人以上の利用者を持つ、大手国際送金・外貨管理サービスです。
- 世界で1,500万以上の利用者
- 160か国以上で使える
- 複数通貨(50以上)を管理・送金可能
Wiseで海外送金するメリット
- 手数料が事前に明確に表示される
- 実勢レートに近い為替
- オンラインで完結
- 送金が比較的速い
特に為替レートの透明性は大きなメリットです。銀行と比較すると、送金額によっては数千円〜数万円の差が出ることもあります。
Wiseで海外送金するデメリット
- 初回は本人確認や登録が必要
- 通貨や国によって上限がある
- サポートは基本オンライン中心
一度登録が済むと、その後はアプリやウェブサイトで簡単に管理ができます。(登録は無料。)
日本→スイス海外送金を比較|銀行とWiseでどれくらい差が出る?


日本からスイスへ送金する場合、コストは「送金手数料」だけでは決まりません。
実際には、固定手数料+為替レートの差が総額に影響してきます。
ここでは、三菱UFJ銀行とWiseの違いを簡潔に比較します。
三菱UFJ銀行の海外送金基本コスト
三菱UFJ銀行で海外送金を行う場合、公式サイトに明記されている主な費用は次の通りです。
| 仕向送金手数料(オンライン): | 2,500〜3,000円 |
| 仕向送金手数料(窓口): | 7,000〜7,500円 |
| 円為替取扱手数料: | 送金額×0.05%(最低2,500円) |
| 支払・経由銀行手数料: | 条件により別途発生 |
【出典】三菱UFJ銀行公式サイト
オンライン送金で10万円を送る場合、手数料は最低ラインで約5,500円〜が目安になります(為替差は含めていません)。
Wiseとの送金手数料比較(目安)
送金額別に、送金コストの比較をしてみます。目安として参考にしてみてください。
| 送金額 | 三菱UFJ銀行(オンライン) | Wise |
|---|---|---|
| 10万円 | 約5,500円〜 | 約967円前後 |
| 50万円 | 約5,500円〜 | 約3,707円前後 |
| 100万円 | 約8,000円〜 | 約7,134円前後 |
※Wiseの手数料は2026年2月20日時点の手数料を記載しています。
※Wiseの手数料は通貨や支払い方法により変動します。
※銀行側の為替レート差は含めていません。
少額では特に差が大きく、金額が増えると為替差の影響がさらに広がる可能性があります。
実際に差が広がるのは「為替レート」
上の表はあくまで公式手数料ベースの目安です。
実際には、銀行は市場レートとは異なる独自レートを使用しているため、為替差によってさらにコストが増えることがあります。



送金額が大きくなるほど、この為替差の影響は大きくなる…。
一方でWiseは、送金前に
- 送金額
- 受取額
- 手数料
が明示されるため、総コストを事前に確認できます。
▼2026年2月20日時点の試算


送金前に一度シミュレーションしておくと、どれくらい差が出るか具体的にイメージできます。
Wiseは送金だけではない|口座機能とデビットカード


Wiseは、海外送金サービスだけではなく、「マルチカレンシー口座」と「デビットカード機能」も利用できます。
スイス移住者にとっては、この口座機能こそ大きなメリットです。
マルチカレンシー口座とは
マルチカレンシー口座とは、複数通貨を同時に保有できる口座機能です。
主な通貨例:
- CHF(スイスフラン)
- EUR(ユーロ)
- JPY(日本円)
- USD(米ドル)
そのほかにも、40種類以上の通貨をアカウント内で保持・両替できます。



スイス移住後は、スイスフランで生活しながら日本円も管理できる!
- 将来日本へ帰国する可能性がある方
- 2拠点生活を考えている方
- 海外旅行によく行く方
にとっては、柔軟性が高く、便利な仕組みです。
Wiseデビットカード(Mastercard)
Wiseでは、デビットカードを発行できます。
- デジタルカード:無料
- 物理カード:1,200円
デビットカードのおかげで、送金したお金を、そのまま実店舗やオンライン決済で利用できます。
また、クレジットカードと違い、口座残高のみ利用できるため、使いすぎの心配がないのも安心できます。
主な特徴
- 複数通貨対応
- 不足通貨は自動両替
- スイス・日本どちらでも利用可能
- 海外旅行時にも便利
例えば、
スイスでの支払い → CHF残高から
日本での支払い → JPY残高から
のように使い分けることができ、通貨が不足している場合は自動で両替されます。
アプリ・オンライン管理
Wiseはスマホアプリと、ウェブサイト版の両方に対応しています。
主な機能:
- 残高確認
- 通貨間の両替
- 送金履歴の確認
- カードの利用制限設定
資金状況をリアルタイムで把握できることが安心材料になります。
実際にアプリとウェブ版の両方を利用してみると、両者ともに使い勝手がよく、初心者でもスムーズに利用できる印象を持ちました。
銀行送金 or Wise どんな人にどちらが向いている


銀行送金とWiseは、目的や金額によって使い分けるのが現実的です。
銀行送金が向いている人
- 数百万円以上の高額送金
- 不動産購入など一度きりの大きな資金移動
- 対面サポートを重視したい
- オンライン操作が苦手
高額送金こそ、対面の安心感があります。
また、オンラインを好まない方は、銀行利用一択となるでしょう。
Wiseが向いている人
- 移住後に定期的に日本へ送金する可能性がある
- 少額を複数回送る予定がある
- 手数料を抑えたい
- 将来日本へ帰国する可能性がある
低い手数料で、オンラインから手軽に海外送金ができるのがWiseです。
為替レートを確認しながら、自分のタイミングで送金できる点も大きな特徴のひとつ。
スイス移住を予定している場合は、渡航前にアカウントを作成しておくと、現地での資金管理がよりスムーズになります。
スイス移住前に知っておきたい海外送金の注意点
海外送金は便利なサービスですが、金融取引である以上、事前に確認しておきたいポイントがいくつかあります。
特に移住時は金額が大きくなりやすいため、基本的なルールを理解しておくことが大切です。
<主な注意点>
- 本人確認は必須
- 通貨や国によって送金上限がある
- 税金回避を目的としたサービスではない
高額な送金を行う前には、利用するサービスの公式情報を確認し、不明点があれば事前に問い合わせるようにしておくと安心です。
なお、スイスに居住している場合、日本の口座にある預金も申告の対象となることがあります。スイスでは自己申告が基本となっており、海外に保有している資産についても対象になるケースがあります。
海外送金そのものに税金がかかるわけではありませんが、保有している資産については居住国の税務ルールが関係してくる場合があります。心配な場合は事前に確認しておくと安心です。
まとめ|「海外送金」を知っておくとお金の管理がスムーズ
スイス移住の際は、住居や仕事だけでなく「お金の動かし方や管理」も重要な準備のひとつです。
送金方法によっては、同じ金額を動かしても実際の受取額に差が出ることがあります。
私自身、スイス移住当初は銀行送金のみを考えていましたが、Wiseを知って比較してみたことで、総コストの違いに気づきました。現在は、海外送金の際はWiseのみを利用しています。
海外送金の仕組みを知っておくことが、スイス移住の準備をより安心なものにしてくれます。
※手数料やレートは変更される可能性があります。最新情報は各公式サイトをご確認ください。
\ 送金前にシミュレーションで受取額を確認できる /