その名も”コーラル・キャッスル”
ここは1人の恋に破れた男がいつか彼女と暮らせる日を夢見て創り上げた珊瑚のお城です。
そんな甘く切ないコーラルキャッスルについてご紹介します。
お城を創り上げた人物
彼の名前はエドワード。(以下エド)1887年にラトビア共和国で生まれました。
エドが26歳の時、10歳年下の婚約者のアグネスという彼女がいましたが、悲しいことに結婚の前日にエドは彼女から婚約破棄を言い渡されました。
その理由は ”年上すぎるから”。
恋に破れたエドはラトビアを去り、数年間カナダとカリフォルニアでキャンプをしたりテキサス州で牛を追ったりしていました。このような状況下でエドは強さを増して行ったのです。
そしてその後に結核を発症したのち、彼は南フロリダへ移りました。
まだ失恋の傷が癒えぬまま、いつか彼女が自分の元に帰って来てくれるのではないかと…エドはその彼女と住むことを想像しながらサンゴの城を作ることを決意したのでした。
たった一人で創り上げた城
30年の歳月をかけて、木材や金属廃材を使いながらエドは誰にも見られずにせっせとその城を築き上げました。
その石は1片約30トン。
人間が1人で運ぶなんてとても考えられない重さです。
それだけでなく、この総重量1100トンものコーラルキャッスルは引っ越しまでしているのです。たった一人で、誰にも見られずに。
人々は彼にどのように石を運んだかと質問すると、”インカ人や古代エジプトのピラミッド建設者が知っていた石細工とテコの秘密を再発見した”とだけ言い残したそうです。
現代の科学力でもこの方法は不可能に近く、謎に包まれています。
彼はすでに亡くなっているので、この謎は一生解明されない可能性もあります…。真相が気になって仕方ありませんが、エドが創り上げたコーラルキャッスルの写真をご覧ください。
コーラルキャッスルの全貌
まずはエドがお出迎えしてくれます。
生前は実際にエドが案内をしてくれたそうです。
現在でもスタッフが一つづつ案内して回ってくれます。(私たちは時間がなかった為に、パンフレットをいただいて自分たちで回りました)
ここが入り口
まずはエドの部屋に。16段の階段を登ると
エドの部屋
”フロリダテーブル”
フロリダ州の形をしています。ここにはフロリダで1番大きい”Okeechobee”という湖まで再現されています。
この水は食事をする際に指を洗ったり、鳥が来たりと用途は沢山あるようです。
”リーディングチェア”
本を読むための椅子です。なぜここに椅子が3つあるのかというと、太陽を光代わりにして、太陽の位置が変わる毎に光の射すところへ移動できるからです。
私たちも実際に座ってみました。
珊瑚は固いです。笑 しかしエドは身長150cm、私は156cmなので私にはぴったりのサイズでした。
“サン・カウチ”
“ムーン・ファウンテン”
”スローン・ルーム”
”9トン・ゲート”
この9トンのゲートは、9トンある岩のゲートが軽く触っただけで開くのだそうです。
”ザ・ウェル”
エドの家には流れる水がなかったのでここを掘ったそうです。
”バスルーム”
お風呂です。
”ベッドルーム”
ちゃんとベッドが2つあります。
”フィースト・オブ・ラブ・テーブル”
”バーベキュースペース”
井戸でしょうか。
”グロット・オブ・ザ3ベアーズ”
植物も植わっています。
”ツール・ルーム”
入り口には鐘があります。
一途なエドの切ない愛情の結晶
いかがでしたか。
ここにはなんとも感慨深い世界が広がっています。
失恋したエドワードはその後、好きな人が出来ることはなかったそうです。
一途な気持ちが再び実ることはありませんでしたが、エドの愛の創造物は立派に後世に残り続けています。
マイアミへ訪れたら是非足を運んでみてください。
【Coral Castle】
住所:28655 S Dixie Hwy, Homestead, FL 33033
電話番号:(305)248-6345
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